兵庫100山の中でも東床ノ尾山は好きな山である。前回登ったのは'01年11月だったので久し振りに登りたくなった。雪山の東床ノ尾山を歩いてみたい思いもあった。
標高差:591m
累積標高差:1,445m
東床ノ尾山
3月も中旬なので沢山のハイカーが登っており踏み跡もしっかりと付いていると思ったが、誰も登って居ないとは意外だった。 今日、神戸のハイカーが先行で歩いてくれて居たので随分と助かったが、彼が来ていなかったら登りも下りも踏み跡無しの道を歩くことになってしまっていた。
帰路に付くと雨が
天気予報通りに夕方には雨となった。 歩行中の雨でなく助かった。
コースタイム:6時間00分(林道歩き含む)
登り:3時間44分(林道歩き〜西床ノ尾山経由)
下り:2時間15分(林道歩き含む)
西床ノ尾山(843m)〜〔015〕東床ノ尾山(839m)
少し引返した所に広い駐車場があったが、そこにもタイヤ痕がなく積雪量が多かったので更に林道を引返す。ここから糸井の大カツラまで2.2kmの表示があり、林道を歩いても大した距離ではなさそうだ。
西床ノ尾山への登山口まで車を走らせる予定であったが、林道からはタイヤ痕が無くなり、この先積雪も増えそうなのでスタックする前に安全な所まで引返すことにした。
神戸ナンバーの車が一台停まっており、既に出発されている様であった。気温3℃、遅い時間の出発となってしまったが、
11時04分に歩き始める。
林道を強行突破しなくて良かったと思う程の積雪になってきた。神戸からのハイカーの踏み跡は1名分でワカンを付けて歩いていた。
道路脇に”不動の滝”があったが、大した滝ではなかった。
”不動の滝”は何段にも分かれて落ちていた。
林道歩き20分にて”西床ノ尾山”への登山口に着く。
神戸からのハイカーはこの登山口に入っている。
ラッキー!踏み跡を付いて行くことにする。
水の綺麗な沢沿いに登山道が続く。 ワカンの踏み跡はしっかり付いて
おり、見失わない様に地面ばかり見て歩く。
沢は落ち込みが多く沢音が心地良い。
積雪でどこが登山道なのか判らなくなってくるが、忠実に踏み跡を追って行く。 先行者が道を間違えると俺も道を間違うことになってしまう。
ミニ雪崩のミニデブリがあり、ズボズボと足が沈み込むが
ワカンを装着するのが邪魔臭いのでつぼ足でもう少し歩く
ことにする。
ここまでまったく道標が無かったが、道標が出て来ると
精神的に楽になれた。
沢の中を歩く様になると踏み跡が消えてしまう。
テープを追いながら左へ右へと渡渉を繰り返す。
テープを追いながらも踏み跡を探して行く。
踏み跡で方向が合っている証しが欲しいのだ。
極小さく書かれた落書きで注意しないと見落としてしまう。
ここから沢を離れて尾根に取付く。
先行者の踏み跡はワカンを外してアイゼンになっていた。
雪質が柔らかいので俺はアイゼンも付けずに登って行く。先行者がステップを切ってくれているので、それを付い
て行くとかなり楽チンな登りになった。
'01年11月にこの尾根を下っているのだが、そんな記憶は微塵も残っていない。 急斜面だったことだけを覚えている。
長く辛い登りが続く。
先に空が見えて来て、もう少しだと頑張るが裏切られる。
振り返ると滑落しそうな斜度を登って来たことが判る。
先に空が見えて来て斜度も緩んで来た。
もう山頂に着くのであろう。
尾根筋を登ること40分にて ”西床ノ尾山”(843m)に着く。
ここからは穏やかな稜線歩きのはずだ。
”西床ノ尾山”から見た ”東床ノ尾山” まだ随分遠いではないか!
稜線を緩やかに登り下りを繰り返しながら進んで行く。
頼りになる踏み跡はずーっと続いている。
会えることがあればお礼を言いたい。
東側に見えているのは ”鉄鈷山”(775m)だろうか?
振り返り見た”西床ノ尾山”は”東床ノ尾山”より標高が高いのだ。
一人の踏み跡しかない斜面を緩やかに登って行く。
分岐となる道標が出て来た。これで下山方向が判った。
どこでも歩ける雪原で先行者は我が思いと違う方向に
向っていたので、ここで踏み跡を追うのを止める。
3時間35分にて避難小屋に着く。ドアが壊れており役に立た
ない避難小屋だった。直ぐ横に展望所があったので行って見る。
展望所からは正面に ”東床ノ尾山”が見えた。後は稜線を登って行くだけだ。
山頂に向けて稜線を登って行くと神戸のハイカーの踏み跡に又合えた。
途中から再度 ”鉄鈷山”(775m)を見る。
登山口から3時間24分にて ”東床ノ尾山”(839m)に着く。 駐車地からなら3時間44分となる。
山頂からは360°の大展望であるが、黄砂の影響か見通しは悪い。
遠く蘇武岳、妙見山が見えている西方向。
山頂より ”西床ノ尾山”を見る。よく歩いたものだ。
再々度 ”鉄鈷山”方面を見る。
山頂からの南方向にある ”粟鹿山”方面を見る。
既に14時50分になっているので山頂では休憩せずに下山する。
下山20分にて糸井の大カツラへの分岐に戻る。
崩壊している ”床嶺の家”まで行くと、ここで踏み跡は無くなって
いた。 神戸からのハイカーは同じ道を引返した様である。
ここからは自分の判断で歩くことになる。
穏やかな尾根筋を下って行くが、大カツラへの進路は左手の
谷側に下りて行くはずであるが分岐が見付らない。
この尾根筋では無いと思いながらもどこかに分岐があるだろと進んでしまう。 至る所にテープがあるので間違いではないと思う。
尾根の肩まではテープが沢山見られたがこの先で
ピタリとテープが見られなくなる。
尾根の肩から沢に向って急降下となる。 テープがまったく
見られなくなったので、最後に見たテープまで登り返して
みるが、分岐らしき道は無かったので再度、急斜面を下る。
落ちる様にして沢まで下るとテープがあった。 但し歩ける
様な場所は無く、下流には小さな滝があった。
完全にピンチである。
滝を高巻きして下って行くが周辺も垂直に近い崖である。
沢沿いは苔生して非常に滑り易くて歩けないので高巻きするしか無いの
であるが、雪の載っていない斜面はステップを切ることも出来ず、
木立を頼りに滑り下りて行く。
両側の斜面もきつくなり、高巻きも出来なくなって来たので沢の中を
歩くことにする。 多分、ここは沢歩きのコースだと思う。
登山靴での沢歩きは滑って危険である。
やがて登り時のコースと出会うことが出来た。 目的のコースではないが、下山出来ることが保障されて安堵する。
見覚えのあるコースを通って行く。
ここから登山口までは後少しのはずだ。
下山1時間59分にて登山口である林道に戻る。どこから
下ったのか判らないが神戸のハイカーの踏み跡も見られた。
林道の積雪は随分と解けていた。登山口から林道を15分歩いて車に戻る。 神戸ナンバーの車は既に居なくなっていたので、神戸のハイカーと会うことは出来なかった。
下山時の気温は5℃だった。
全ては読めないが山頂には”奥山”の表示があった。
(GPS電波の乱れ↑?)
兵庫県養父市和田山町
Road Map :和田山からR9を北西に進み県道10号を糸井の大カツラに向う。
Route Map:西床ノ尾山登山口から糸井の大カツラに周回する予定であったが、西床ノ尾山登山口に戻ってしまう。